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【2017/12/13 04:46 】 |
夢を見た


 ありふれた、陳腐な話。
 でも、その一瞬だけは、まるで、







 パリの街の一角に、
 若い芸術家のカップルがいました。

 彼は画家の卵で、
 彼女はキャンドル作家でした。

 二人はとても仲良く
 石畳のカフェの前で
 狭い彼の部屋で
 公園のベンチで
 いつも夢を語り合っていました。

 けれど
 やっぱり貧しさには勝てず
 ある日
 彼は
 筆を捨てて故郷に帰ることを
 彼女に告げました。

 彼女は彼の決断を聞いて
「そう」
 と頷いただけでした。

 二人は
 空港でキスを交わし


 二度と会うことはありませんでした。




 そうして
 何年か経って

 彼は
 再びパリにやってくる機会を得ました。

 懐かしさに駆られ
 彼女が居た工房へと
 足を運びましたが

 彼女は
 もうそこにはいませんでした。

 ただ
 棚の隅に
 彼の名を冠した
 小さなキャンドルが
 飾られていたのでした。

 陽光の下
 彼はそれに
 そっと火をつけました。

 キャンドルは彼の手の上で
 やさしい香りを立てました。



 埃舞う工房に佇む
 彼の姿はまるで

 一枚の絵のようでした。




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【2013/08/24 11:57 】 | ポエム(長編) | 有り難いご意見(0)
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